へしこはその昔、魚の腐敗を防ぎ、長期保存するための保存食として作られていました。魚類の糠漬けの起源は古く、文献によれば鎌倉時代より行われていたとあります。福井若狭のへしこは新鮮なサバを塩漬けにし、いったん取り出して糠に漬け、さらに1 年から2 年という長い期間本漬け。自然熟成して作られます。
へしこは各種ミネラルとアミノ酸のバランスの上に成り立った発酵食品。米糠のビタミンが新陳代謝に好影響を与えることや、鯖に含まれるDHA などの美肌や美容に関する効果はよく知られている所です。血圧抑制にも効果があり、福井県立大学の研究によれば「へしこ」は生サバに比べて、アミノ酸が約2 倍、ペプチドにおいては約5 倍になることが証明されています。この大量のペプチドが血圧の上昇を抑えるのです。